「毎日出ればOK」は間違い?消化器内科医が教える、治療が必要な『慢性便秘症』

「最近、お通じがスッキリしないな…」 「毎日出ないのは、病気なのかな?」

そんな不安を抱えながら、市販の便秘薬でなんとか凌いでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、皆さんの毎日のQOL(生活の質)を左右してしまう「慢性便秘症」について、最新のガイドラインに基づき、解説していきますね!


意外と知らない?「便秘」の本当の定義

みなさんは、何日出なかったら「便秘」だと思いますか? 実は、回数だけが問題ではないんです。最新の定義では、以下のような状態をまとめて「便秘」と呼んでいます。

  • 便の形: 兎のフンのようなコロコロした便や、硬い便が出る 。
  • 回数の減少: 本来出すべき便が大腸に滞り、排便の回数が減っている 。
  • 出しにくさ: 強くいきまないと出ない、出した後もスッキリしない(残便感)、出口が詰まっている感じがする 。

つまり、たとえ毎日出ていても、「スッキリ気持ちよく出せていない」のであれば、それは立派な便秘といえます。

「便秘」が「便秘症」に変わる境界線

ここが非常に大切なポイントです。 単なる「状態」としての便秘が、治療が必要な「病気(便秘症)」と診断されるのは、日常生活や身体に支障が出たときです 。

こんな症状、心当たりありませんか?

  • 便秘のせいで仕事や勉強に集中できない 。
  • お腹が張って、夜ぐっすり眠れない 。
  • 食事の内容や生活習慣を整えても改善しない 。

このように、「便秘のせいで困ったことが起きている」状態を「慢性便秘症」と呼びます 。 逆に言えば、便が少し硬くても、本人が全く困っておらず、健康にも影響がなければ、病気ではないというわけです 。ただ、注意しないといけない、怖いことがあります。

放っておくと怖い!便秘が引き起こす全身への影響

「たかが便秘で病院なんて…」と思われるかもしれませんが、慢性的な便秘は、実はお腹だけの問題ではありません。

  • お腹への直接的なダメージ: 直腸に潰瘍ができたり、便が詰まって腸閉塞(ふんぺんせいちょうへいそく)を起こしたり、最悪の場合は腸に穴が開く(消化管穿孔)リスクもあります 。
  • 全身へのリスク: 近年の研究では、慢性便秘が心臓の病気(冠動脈性心疾患)や脳卒中などの発症リスクを高める可能性も指摘されています 。

「たかが便秘」と侮らず、お身体からのサインとして受け止めてあげることが大切です。


よくある質問(FAQ)

Q. 毎日出ていれば、便秘ではありませんか?

A. いいえ。毎日出ていても、強くいきまないと出なかったり、残便感があったりして、ご自身が「スッキリしない」と感じていれば、それは便秘の状態に含まれます 。

Q. どのタイミングで病院へ行くべきですか?

A. お通じのことで「仕事に支障がある」「お腹が張って苦しい」など、日常生活にマイナスの影響が出始めたら、ぜひ一度ご相談ください 

Q. 薬を飲み続けるのが不安です。 

A. 慢性便秘症の治療は、お薬だけでなく食事や生活指導もセットで行います。最終的にはお薬を減らしたり、使わなくても良い状態を目指したりするのが目標ですので、一緒に取り組んでいきましょう。


まとめ:

医学的には「6ヵ月前から症状があり、直近3ヵ月間続いている」ことが一つの目安とされています 。 ですが、私は「期間にこだわりすぎる必要はない」と考えています。

毎日を快適に過ごせないと感じた時が、専門医に相談するタイミングです 。 当院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせて、無理のない改善策を一緒に考えていきます。

「これって便秘症かな?」と少しでも気になったら、お気軽にイチ*ビル消化器内科クリニックへお越しください。

スッキリとした毎日を、一緒に取り戻しましょう!

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<監修>

イチ*ビル消化器内科クリニック 院長

消化器病・消化器内視鏡専門医

三浦 昂