こんにちは!イチ*ビル消化器内科クリニックみうらの院長、三浦こうです。
「潰瘍性大腸炎」と診断されると、これからの生活に不安を感じる方も多いですよね。「一生治らないの?」「好きなことができなくなる?」……そんな風に、真っ暗なトンネルの中にいるような気持ちになっていませんか?
でも、安心してください。適切な治療を続けていけば、「病気になる前と変わらない、やりたいことをあきらめない毎日」を送ることは十分に可能です!
今回は、治療を始めるにあたってこれだけは知っておいてほしい「大切なポイント」を、私の経験を交えてお話ししますね。
1. 「寛解」のその先、「粘膜治癒」を一緒に目指しましょう
潰瘍性大腸炎の治療には、大きく分けて2つのフェーズがあります 。
- 寛解導入療法: 今あるツラい症状(下痢や血便)を抑え、落ち着かせる治療
- 寛解維持療法: 落ち着いた状態(寛解)を長くキープし、ぶり返し(再燃)を防ぐ治療
ここで大切なのが、「症状が消えた=治った」ではないということです 。 見た目の症状がなくても、大腸の粘膜にはまだ炎症の「火種」が残っていることがあります 。
最近の治療では、内視鏡で見て炎症が完全に消えた状態、つまり「粘膜治癒」を目指すのがスタンダードになっています 。粘膜治癒までたどり着ければ、少々の体調の変化(波)が来ても再燃しにくくなるからです 。
2. お薬を「飲み忘れない」ためのちょっとした工夫
「症状がなくなったから、もう薬はいらないかな?」と自己判断でやめてしまうのが一番のリスクです 。症状が落ち着いている「寛解期」こそ、根気よく服薬を続けることが再燃防止の鍵となります 。
とはいえ、毎日忙しいと、つい飲み忘れちゃうこともありますよね。そんな時は、こんな工夫をしてみてください:
- ピルケースを活用: 飲んだかどうかが一目でわかるので、飲み忘れ防止に最適です 。
- 生活の中に組み込む: 歯磨きの後や食事の直後など、既存の習慣とセットにするのがコツです 。
- 医師・薬剤師に相談: 外食や旅行で生活リズムが変わる時は、遠慮なく相談してください。あなたのライフスタイルに合った服薬スケジュールを一緒に考えましょう 。

院長のアドバイス:アレルギーには注意! 5-ASA製剤(ペンタサ・リアルダなど)を飲み始めて10日前後で、かえって下痢や血便が悪化したり、発熱・発疹が出たりした場合は、アレルギーの可能性があります 。その時は無理せず、すぐに当院へ連絡してくださいね 。
3. ライフイベントをあきらめないで!
「この病気だと結婚や妊娠は難しい?」と心配される方もいますが、基本的には問題ありません 。
ただし、活動期(症状が強い時期)に妊娠すると、流産や早産のリスクが少し高まるという報告もあります 。だからこそ、「お薬をしっかり続けて、病気を落ち着かせた状態でライフイベントを迎える」ことが何より大切なんです 。
就職、結婚、趣味、スポーツ。やりたいことをあきらめる必要はありません 。
よくある質問(FAQ)
Q: 潰瘍性大腸炎になると大腸がんになりやすいですか?
A: 発症から長い年月が経つとリスクは上がりますが、適切に治療を続けて炎症を抑えていれば、リスクを下げる可能性が報告されています 。定期的(便検査・血液検査・内視鏡検査など)に状態を把握することが大切です 。
Q: 薬以外にどんな治療法がありますか?
A: 飲み薬や坐薬(5-ASA製剤、ステロイド、免疫調節薬など)のほかに、血液から異常な白血球を取り除く「血球成分除去療法」や、重症の場合には「手術療法」という選択肢もあります 。
最後に:一緒に「あなたらしい毎日」を守りましょう
潰瘍性大腸炎は長く付き合っていく病気ですが、あなたは一人ではありません 。
私たち医療スタッフは、あなたが「普段と変わらない生活」を送れるよう全力でサポートします 。些細な悩みや不安、言い出しにくい生活の中の困りごとなど、何でも気軽に話してくださいね。
まずは一歩、一緒に踏み出していきましょう!

