皆さん、毎日「自分らしく」過ごせていますか? 潰瘍性大腸炎(UC)を抱えていると、どうしても急な腹痛や便意が気になって、外出や仕事、趣味を心の底から楽しめない時がありますよね。「本当はもっとアクティブに動きたいのに…」そんなもどかしさを感じている方も多いのではないでしょうか。
今日は、2023年秋に日本でも登場した新しい治療薬「コレチメント®錠 9mg」についてお話しします。これまでのステロイド薬のイメージをガラリと変える、お薬なんですよ!
1. 「大腸に直接届く」から、全身への影響が少ない!
「ステロイド」と聞くと、「副作用が怖いな…」と不安になる方も多いはず。 でも、このコレチメントは一味違います。その秘密は、「MMXテクノロジー」という最新のコーティング技術にあります。
- 大腸までしっかり届く: 胃や小腸では溶けず、標的である大腸に到達してから初めて溶け出すように設計されています 。
- じわじわ効く: 大腸内で有効成分(ブデソニド)が持続的に放出されるため、ピンポイントで炎症を抑えてくれます 。
- 全身への影響を最小限に: 「アンテドラッグ」というタイプのお薬で、体内に吸収されると速やかに分解されるため、従来のステロイドに比べて全身への負担が軽減されるよう工夫されています 。
実際、海外の臨床試験データでも、血漿中のコルチゾール濃度(ステロイドの影響を見る指標)は基準値内(138~690nmol/L)に収まっていました 。

2. 「1日1回1錠」で、忙しい毎日をサポート
潰瘍性大腸炎の治療は、お薬を飲み続けることがとても大切です。でも、1日に何度も飲んだり、たくさんの量を飲むのは大変ですよね。
コレチメントは1日1回、1錠を朝に飲むだけ 。 朝食のついでにサッと服用できるので、飲み忘れが少なくなり、良好な「服薬アドヒアランス」(患者さんが主体的に治療に取り組むこと)が期待できます 。
院長チェック!:ここがポイント これまではステロイドの「注腸剤(お尻から入れるお薬)」が必要だったケースでも、この飲み薬1錠で対応できる可能性があるのは、患者さんにとって大きなメリットですね !
3. 実際の効果ってどうなの?
海外で行われた「CORE試験」という大規模な調査では、軽症から中等症の活動期にある患者さんにおいて、プラセボ(偽薬)と比較して有意に高い寛解率(症状が落ち着く割合)が示されています 。
- 寛解率のデータ: コレチメント 9mg群では17.4~17.9%の患者さんが臨床的・内視鏡的にしっかりとした寛解を達成しました 。
- 病変の範囲: 左側大腸炎や、直腸・S状結腸炎の患者さんにも広く効果が認められています 。
よくあるQ&A(患者さんのギモンにお答えします!)
Q. どんな副作用がありますか? A. 主な副作用として、潰瘍性大腸炎の増悪(2〜5%未満)や頭痛などが報告されています 。ただ、他に気になる症状があれば、医師に相談することをお勧めします。
Q. 他の薬と一緒に飲んでも大丈夫? A. デスモプレシン酢酸塩(夜間頻尿の薬)を飲んでいる方は服用できません 。また、グレープフルーツジュースはお薬の濃度を上げてしまう可能性があるので避けてください 。
Q. ずっと飲み続けるものですか? A. 基本的には「活動期」といわれる、炎症が起きている時期にしっかり抑えるためのお薬です 。症状が落ち着いた後の維持療法については、医師と相談しながら決めていくのが安心です。
最後に
「コレチメント錠」の登場によって、ステロイドの力を借りつつも、より「私らしく」日常生活をキープできる選択肢が増えました。
当院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた最適な治療法を、丁寧な対話を通じて提案しています。「今の治療、ちょっと不便だな」「もっといい方法はないかな?」と少しでも感じたら、お気軽にドアを叩いてくださいね。
あなたの明日が、もっと軽やかになりますように!

