「大腸がん検診で陽性と言われたけれど、これってもうがんなのですか…?」
「怖くて結果を見たまま止まってしまっています」
便潜血検査で陽性が出ると、ドキドキする方は少なくありません。
大腸がんという言葉がすぐに浮かんでしまいますし、忙しい中で「次に何をしたらいいのかわからない」と止まってしまうこともあると思います。
でも、ここでまず知っていただきたいのは、陽性=大腸がん確定ではない ということです。
消化器内科の医師としてお伝えしたいのは、慌てすぎないこと、そして放置しないこと。この2つです。
今回は、便潜血検査で陽性と言われたときに、落ち着いて次の一歩へ進むための考え方を整理します。
1. 陽性だからといって、大腸がんではない
便潜血検査は、便に混じった目に見えない血液のサインを調べる検査です。
そのため、陽性という結果は「どこかで出血している可能性があります」という意味であって、その場で大腸がんを確定するものではありません。
実際、便潜血陽性の方のうち、実際に大腸がんが見つかるのは 約3〜6% とされています。痔、ポリープ、炎症など、ほかの理由で血液が混じることもあります。
ここは、とても大事なポイントです。
陽性だから即がん、ではない。
でも、
陽性だから何もしなくていい、でもない。
この真ん中の考え方が大切です。
2. やるべきことは「もう一度便の検査」ではない
陽性と聞くと、「念のため、もう一回便の検査をしてみようかな」と思う方がいます。
でも、大腸がん検診で陽性が出たあとの基本は、便潜血検査をやり直すことではなく、精密検査として大腸カメラを考えること です。
便潜血検査は、あくまで入口の検査です。陽性になった時点で必要なのは、「本当にどこから出血しているのか」を詳しく確認することです。そのために大腸カメラが重要になります。
しかも、日本では便潜血検査は 2日法 が基本で、1日だけ陽性でも要精密検査 と考えます。
「もう片方は陰性だったから大丈夫かも」
そう感じるお気持ちは自然ですが、それだけで安心はできません。

3. 「痔だと思う」は、やめていい理由にならない
陽性後に受診が止まりやすい理由のひとつが、「たぶん痔だと思うから」という自己判断です。
たしかに、痔が原因で血液が混じることはあります。ただ、痔があることと、大腸に別の病気がないことは同じではありません。
便潜血検査の記事でも、痔や症状の有無だけで自己判断して精密検査を受けないことを避けるよう案内されています。
「忙しいし、そのうちでいいかな」
「今回はたまたまだと思う」
そう思って時間が空いてしまうと、必要な確認のタイミングを逃してしまうことがあります。だからこそ、陽性は“怖い結果”というより、今のうちに確認するチャンス と受け止めることが大切です。
4. 大腸カメラが不安な方へ
便潜血検査で陽性になったあと、「大腸カメラが怖くて動けない」という方も少なくありません。
痛そう、恥ずかしい、準備が大変そう。そう感じるのはとても自然です。
イチ*ビル消化器内科クリニックみうらでは、鎮静剤を使って眠っているような状態で大腸カメラを受けることができ、検査時間の目安は 15〜30分ほど です。必要があれば、見つかったポリープをその場で日帰り切除できる場合もあります。
検査そのものが不安で止まっている方ほど、「まず相談してみる」ことに意味があります。全部を一気に決めなくて大丈夫です。順番に整理していけば、不安は少しずつ小さくなります。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 便潜血検査で陽性なら、急いで受診したほうがいいですか?
A. 慌てすぎる必要はありませんが、先延ばしにはしないことが大切です。陽性はどこかで出血しているサインなので、できるだけ早めに精密検査の相談につなげるほうが安心です。
Q. 症状がまったくなくても、大腸カメラを受けたほうがいいですか?
A. はい。症状がなくても、陽性が出た以上は原因を確認する意味があります。症状がないから大丈夫とは言い切れません。
Q. 1日だけ陽性だった場合でも、大腸カメラが必要ですか?
A. はい。1日だけ陽性でも要精密検査と考えます。出血は毎回同じように起きるとは限らないため、片方が陰性でも安心しきらないことが大切です。
院長からメッセージ
便潜血検査で陽性と言われたとき、不安になるのは当然です。
でも、私がいちばんお伝えしたいのは、陽性は、確認のスタート だということです。
その場で最悪の結果が決まるわけではありません。
だからこそ、ひとりで抱え込まず、次の一歩を止めないことが大切です。
怖がってほしいわけではありません。
今のうちに確認しておけば、守れる安心があることを知っていただきたいのです。
大腸がん検診で陽性と言われてどうしたらよいかわからない方、大腸カメラが不安で止まっている方は、どうぞご相談ください。落ち着いて一つずつ整理していけば大丈夫です。
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<監修>

イチ*ビル消化器内科クリニック 院長
消化器病・消化器内視鏡専門医
三浦 昂

