便潜血陽性

便潜血陽性とは?

「便潜血」=便の中に目では見えない血液が混じっている

ということです!

健康診断や大腸がん検診で「便潜血陽性」と言われると、驚かれる方が多いと思います。

便潜血検査は、便を採取して血液が混ざっているかどうかを調べる検査で、主に大腸がんになどの出血を起こす病気を早期に発見するために行われます。

ただし、便潜血陽性だからといって、必ず「がん」や「重大な病気」があるわけではありません。

痔や一時的な炎症などの影響でも陽性になることがあります。

便潜血陽性の場合は放置せず、必ず大腸カメラ検査を受けることが大切です。

なぜ大腸がん検診って必要なの?

日本では、がんによる死亡原因の上位を「大腸がん」が占めています。

特に近年は食生活の欧米化により、大腸がんは年々増加傾向にあります。

大腸がんは、初期の段階ではほとんど症状がないことが特徴です。

「お腹が痛くないから」「血便がないから」と安心しているうちに、がんが進行してしまうケースも少なくありません。

日本の大腸がん検診は、40歳以上を対象に便潜血検査(FIT: fecal immunochemical test)が推奨されており、全国的な自治体での検診が実施されています。

アメリカなどでは大腸がん検診の受診率は70%と非常に高いのに対し、日本での大腸癌検診の受診率は、20%前後とかなり低い水準であり、非常に問題になっています。

では大腸がん検診をするとどれくらいの人が大腸癌がみつかるのでしょうか?

便潜血検査をして、陽性になる人は約4-7%。

そして、陽性になっても精密検査を受ける人は少なく、約60%前後と言われています。

つまり、陽性者の約4割が精密検査を受けていない現状があります。

「まあ、大丈夫だろう」と思って受診しない人が多いということですね。

そして、陽性者で精密検査(大腸カメラなど)を行った場合、大腸癌が見つかる確率は、約3~6%

つまり、便潜血で陽性の結果だったら、20人に1人は大腸がんが見つかる可能性があるということです。

便検査を行うことで、大腸がんによる死亡のリスクを減らすことができるという研究結果も出ています。なので、大腸がん検診でしっかり検査を行うことは重要なのです。

大腸がんは早期に発見できれば90%以上が治る病気です。

そのために行われているのが「便潜血検査(大腸がん検診)」です。

便潜血検査は、がんやポリープからのごくわずかな出血を検出でき、自覚症状がない段階で“早期発見”につなげることができます。

もし便検査で陽性が出た場合は、お近くの医療機関を受診し、大腸カメラ検査を受けましょう。

参考文献

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JAMA. 2016;316(20):2135-2145. doi:10.1001/jama.2016.17418.

Journal of Gastroenterology and Hepatology. 2025;40(1):153-158. doi:10.1111/jgh.16796.

日本大腸肛門病学会